Wednesday, March 30, 2011

ラッピング


ラッピングが楽しいことに最近気づいた。

不思議なものだ。これまで何十年も、そんなものはどうでもいいと思っていたのに。

プレゼントというやつを貰ったりあげたりがあまり無い人生だったからかもしれない。だからと言って、最近級にプレゼントに縁のある人間になったというわけではないのだが。

本当になんてことないきっかけだった。

友人にプレゼントしたいと思ったものが、たまたまヴィンテージの写真集だった。それは通販でしか買えなかった。その店にはギフトラッピングサービスがなかった。自分で包むしかなかった。

どうせなら思いきり凝ってみようと思った。

彼女はロックバンドに詳しい。そんな彼女をイメージしたら、画像のようなラッピングになった。ロックとはまるで関係のないものが多々ちりばめられているが、そのハチャメチャさがロックという感じがしないでもない、と思い、無理矢理それでいいことにした。

生活感を出したくなかったから、全て外国産のものでやった。こういうのは久しぶりだった。小学生の時、初めて行った海外の思い出として、現地で買った洋雑誌をスクラップしたことがあるが、その時以来の試みだ。


もっとずっとシンプルにするつもりだったのだが、やり始めたら止まらなくなっていった。

安全ピンを使ったのは、単純に開封しやすくするためだ。本当は亀甲縛りにしたかった。さすがにやめておいたけれども。

結局、完成させるのには、合計数時間を要したのだが、出来上がった時は心からの満足感を覚えた。

たまらなく楽しかった。

物を作るのは、それが出来上がるのは快感だ。

しかし、困ったことに、出来上がったものを他人に見せたりあげたりしたくなってしまう。よく、手編みのマフラーや手作りの弁当などを無理矢理プレゼントする女学生がいるが、きっとあれと同じ気持ちなのだと思う。

自分の生み出したものを、他人の領域に侵入させたいのだ。

だが私は、それを末永く使ってほしいと思えるほどに、自分の作った物に自信があるわけでもない。

それに、取っておかれるものだったら、作るこっちが重たく感じてしまう。





アーティストでも何でもない素人の手作りなんて、貰ったほうはいい迷惑だということくらいわかっている。逆の立場だったらきっとすごく嫌だもの。

だからラッピングはちょうどいいのだ。

あれならどうせやぶってしまうのだから、思う存分好き勝手に作り込むことができる。ちょっとくらい奇抜でも、ださいところがあったとしても、現物がいつまでも残っているものではないのだ。

惜しいなんて思わない。そのほうがまた作ろうという気になる。数をこなしたほうが上達するはずだ。

貰ったほうも、取っておく必要がないのだから、重たいと感じることは少なそうだ。それは食べ物の場合でも同じだとお思いの方もいるかもしれないが、そんなことはないと思う。ラッピングは、その人の口に入りもしなければ、血となり肉となることもないのだ。

それにラッピングはあくまで脇役であって、メインはプレゼントなのだ。

そこが、それ自体が主役の食べ物とは大きく違う。


だから余計に遊べる。

プレゼント自体は完全に相手の好みに合わせたとしても、ラッピングは自分のしたいようにできる。

相手に喜ばれるものと、こちらがあげたいものとでは、違っていることのほうが多い。

他人に物を贈る快感は、喜ばれることよりも、自分の好みが受け入れられるというもののほうが強いに違いないの。

ラッピングならたいていは受け入れられる。そう、脇役だから。

「趣味じゃないものをあげてしまったかな」という不安に悩まされることなく、自分の好みもほどよく押し付けられる嬉しさは、ラッピングに凝らなかったら一生わからなかっただろう。


















7 comments:

  1. ふむ!
    なるほどー。そういう考え、大いにありですな。

    真似させてもらおうっと。

    ReplyDelete
  2. 杏里さん センスいいですね
    さすがです
    最近物つくりに凝ってますね
    結構はまる性格のようで^^

    ReplyDelete
  3. 手錠がいい、
    あと、さりげなく吊るされた鍵も。

    創作意欲が悶々としてますねmD_Dm

    ReplyDelete
  4. 杏里さんはとってもクールな、
    フリースタイルのラッパーですね。
    これだけ見事なラッピングだと、
    中身を外すとディスられますね。

    因みに『キック・アス』は今のところ、
    私の今年の洋画のベスト10第1位です。

    執筆時BGM『涙のtake a chance』

    ReplyDelete
  5. 杏里さん、おっは~です。
    PCの入れ替えとかで久々のコメントになりました。
    それはさておき、今回のラッピング。
    杏里さんならではって感じのセンスですね。
    自分もたま~にラッピングしようと思ったりするのですが、
    センス無いのと、何より手先が不器用で・・・
    いつもイメージどおりにできません。(笑)

    ReplyDelete
  6. 昨日はありがとうございました。
    ちょっとだけどお話しできて楽しかったです。

    いやぁ杏里さんは見てるだけで癒されますね。
    バッグの中のスリッパは予測できなかったです(笑)
    それではまた。

    ReplyDelete