Thursday, September 2, 2010

撮れるほうがいい























昨日行ってきた土屋秋恆展は、撮影OK、ブログ掲載OKのありがたい個展だった。

すご〜くモダンな水墨画。スカルだとかニコちゃんマークだとか、現代人にはなじみ深いモチーフを水墨画に仕立てるアイディアに、繊細な色使いに、すっかり魅了されてしまった。

写真をばんばん撮って、水墨画を習ったことのある友達に見せたら、「これだけキレイにぼかすのは相当高度なテクニックだよ」と感心していた。

そういうもんなんだ。知らなかった。私も絵くらい習っていればよかった。

それも全部理解したうえで鑑賞すると、またいいんだろうなあ。

もう少し勉強しよう。

しかし、撮影OKっていいよな。私のよく行く美術館なんて撮影厳禁だもの。

ギャラリーと美術館ではちょっと違うのかもしれないが、それにしても国内は撮影禁止のところが多い。

m50はけっこう撮影できたのにな。ニューヨークなんて、ほとんどがOKだった。みんなバシャバシャ撮っていた。

以前は私も撮影反対派だった。カメラを通さずに直接目で見たほうがよっぽどいいのに、と思っていた。いや、もちろん今だってその意見は変わっていない。これだけカメラに凝っているというのに、やっぱり目で見るほうがいいと信じている。

でも、十分目に焼き付けた後に、思う存分撮影をしてほうが、もっともっとその作品を深く記憶にとどめることができると思うのだ。

いいものの周りにはいい空気が流れている。その空気を写真はリアルに再現してくれる。たとえ対象物がずっと遠くにあり、忘れかけていたとしても、写真は新鮮なままだ。

忘れかけるくらいならば、それほど印象に残っていないのだろうという意見もあるかもしれないが、いくら感動した本だって、再読する頃にはいやになっちゃうくらいにその内容を忘れているもの。絵だって同じだ。

それから私はこんな風にも思う。

芸術品を写真におさめるのって、特に絵を撮影するのは本当にむずかしい。どこかおかしい角度になってしまうし、必ずと言っていいほど、余計な光や陰が写りこんでしまう。

私の腕のまずさもあるのだろう。しかしそれだけではないはずだ。

やっぱり写真で見るより実物のほうがずっといい。

多くの芸術品は、ぎりぎりまで完成されていることが多いから、よりよく見えるように写真でごまかす必要はない。しょぼい内装や、人間とは違うのだ。

すると、その作品の偉大さを改めて思い知らされる。その偉大な作品にまた会いに行こうと決心できる。

そうやって自分自身も「ぎりぎりまで完成された状態」へと、本当にスローペースで近づいていける(かもしれない)。

何にせよ、「やっぱり実物のほうがいいな」と思うことは、実は大切なのではないだろうか。

4 comments:

  1. 杏里さん、続けておっは~です。(笑)
    芸術作品それ自体を撮影して、
    さらにそれを写真という芸術にするのだから、
    それはなかなか難しいことだと思いますよ。
    しかし・・・杏里さん、
    そろそろご自身で写真の個展でも開催できそうな感じでは?
    では、そろそろ仕事に行ってきます。

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  2. 自分が作る銅版画の個展でも撮影と掲載OKにしています。
    記録写真は結局、本物の質感に勝ることはありませんし、
    時々その写真を見て、本物に対して心トキメかせる作用があると思うのです。
    オマケに、何処かで掲載されれば、それが宣伝にもなりますし。
    日本の美術館は時代に合わせ、考え直さねばいけないと思っています。

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  3. 杏里ファンです。
    僕の人生のテーマは「笑顔」です。
    ニコちゃんマーク・・・ヤラレタって感じ。
    富士山からのサンライズ ニコちゃん掛け軸・・・欲しいな

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